こんにちは、TKです。
今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『カッコウの卵は誰のもの』です。
当作品では、自分の娘と血が繋がっていないことに気がついた男が葛藤を抱えながら生きていたら、ある事件に巻き込まれていくという物語が描かれております。
結論から言うと、道徳的な価値が高い作品だと思いました。
あることをキッカケに、宏昌は娘である風美と血が繋がっていないと気づきます。
ただ、その事実をどう扱えばいいかわからず、苦悩の日々を歩んでいるわけです。
他にも、今抱えている問題をどうすべきか迷うキャラが多く出てきますので、道徳的な思考が養われる作品と言えますね。
今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。
『カッコウの卵は誰のもの』の詳細
作品名 | カッコウの卵は誰のもの |
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著者 | 東野圭吾 |
発売日 | 2010年1月20日 |
ページ数 | 392(文庫) |
あらすじ
俺は、この子の父親ではない。
誰にも言えない真実に気がついた宏昌は、苦悩の日々を送っていた。
ある日娘が所属する会社に、脅迫状が送られてくる。
有名でもない娘の元になぜ脅迫状が送られてくるのか?
犯人の狙いは一体何なのか?
正しさを問うミステリー。
主な登場人物
緋田 宏昌(ひだ ひろまさ)
元スキーのオリンピック選手。
AAスポーツクラブ札幌で勤務している。
緋田 風美(ひだ かざみ)
宏昌の娘。
スキー選手としてのレベルが高い。
緋田 智代(ひだ ともよ)
宏昌の妻。
風美がまだ幼い時期に、マンションのベランダから落ちて死亡した。
柚木 洋輔(ゆずき ようすけ)
新世開発スポーツ科学研究所副所長。
宏昌に遺伝子関連の研究に協力するよう何度も依頼しますが、断固拒否されます。
高倉(たかくら)
風美のコーチ。
宏昌の親友。
鳥越 伸吾(とりごえ しんご)
中学生。
Bパターンと言われる遺伝子を持っており、持久力や心肺能力が高い。
このことからスキーのクロスカントリーをやらされているが、本人はあまり乗り気ではない様子。
本当はスポーツではなく、ギターをやりたい。
鳥越 克哉(とりごえ かつや)
伸吾の父。
元登山家。
生活力に乏しく、貧乏な暮らしをしている。
感想
では、淡々と感想を述べていきます。
東野圭吾さんらしい作品でした
今回の作品は、東野圭吾さんのファンならハマると感じましたね。
登場人物が持つ背景が複雑なのですが、それが最後にはしっかりと1つの結末に結びついてきます。
簡単な話ではないので集中力は必要ですが、読み応えはありました。
物語の後半になるにつれて、「よくこんな話を書けるよなぁ」と感心させられます。
人生との向き合い方を考えさせられる
命や遺伝が今作のテーマですので、読んでいると人生観に影響を与えられます。
こんな感じで、思索にふける時間を与えてくれる小説が僕は好きです。
単純に面白いだけでなく、一旦立ち止まって考えたくなる小説こそ、本当に価値があるような気がします。
周りくどいやり方はダメだと思わされた
詳細はネタバレになるので書きませんが、どんな物事も真っ直ぐ向き合う姿勢が重要だと思わされましたね。
周りくどいやり方を選んでも、時間は掛かるし核心からズレるしで良いことはありません。
真摯に向き合うことは多大なエネルギーを要しますが、それが1番いいのですね。
まとめ
今回は、『カッコウの卵は誰のもの』のあらすじ・感想について書いてみました。
人生と向き合うキッカケをくれる小説ですので、ぜひ読んでみてください。
では、以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。