こんにちは、TKです。
今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『危険なビーナス』です。
当作品では、置き手紙と共に失踪した弟を、弟の妻と言い張る女と共に追うという物語が描かれております。
簡単な感想から言うと、少し理解が追いつかなかったです。
なぜかと言いますと、親戚がたくさん出てくるからです。
これは僕固有の悩みかもしれませんが、親戚がたくさん出てくる話って、理解が追いつかなくなるんですよね…。このせいで、物語に没頭できませんでした。
ただ、本来は面白い物語だとは思います。
魅力的なキャラは多いですし、まさかの展開もいくつか盛り込まれていますらかね。
まあ、当作品は映像化されていますので、込み入った話が苦手な方はそちらで観た方がいいかもです。
僕自身もちゃんと面白さを味わいたいので、そのうち観ようかなと思います。
今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。
『危険なビーナス』の詳細
作品名 | 危険なビーナス |
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著者 | 東野圭吾 |
発売日 | 2016年8月26日 |
ページ数 | p487 |
あらすじ
弟が失踪した。
置き手紙と共に失踪した弟を、弟の妻と言い張る楓と共に追う。
失踪の背景には、複雑な親戚関係が絡んでいた。
16年前の疑問が絡み合うミステリー。
主な登場人物
手島 伯朗(てしま はくろう)
主人公。
独身の獣医。
父が異なる弟(明人)がいる。
才能や注がれたが弟の方が圧倒的に上だったことから、やや捻くれた性格になったという印象です。
ただ、明人とはそこまで仲が悪くはありません。
手島 明人(てしま あきと)
伯朗の弟。
伯朗とは、異父兄妹です。
勉学の才能が高く、幼い頃から評価されていました。
謎の失踪を遂げたことから、伯朗に探し回られます。
手島 一清(てしま かずきよ)
伯朗の父。
画家。
伯朗が5歳の時に脳腫瘍で亡くなっています。
手島 禎子(てしま さだこ)
伯朗の母。
看護婦。
入院中だった一清が描いている絵を見て心惹かれ、それがキッカケで結婚しました。
矢神 康治(やがみ やすはる)
禎子の再婚相手。
かなりの金持ち。
入院中で、意識は朦朧としています。
伯朗とは血が繋がっておらず、お父さんと呼んでもらうまで仲を深められていません。
矢神 楓(やがみ かえで)
明人の妻。
美人でプロポーションが良い。
伯朗と共に明人の行方を追います。
蔭山 元美(かげやま もとみ)
伯朗の助手。
綺麗な女性であり、伯朗は細やかな好意を抱いています。
矢神 勇磨(やがみ ゆうま)
母親の再婚をキッカケとして、親戚になった男。
伯朗の数歳年上です。
人を見下す癖があり、かなり嫌な人間という印象です。
感想
では、淡々と感想を述べていきます。
物語自体は面白いが…
今回ご紹介している危険なビーナス、物語自体は面白いです。
失踪した弟を、弟の妻と名乗る楓と探すという構図となっているのですが、それがなかなか良いです。
楓は美女で気が強く愛嬌があるので、めちゃくちゃキャラが立っています。
ゆえに、楓の一挙手一投足はとても見応えがあります。
親戚にも曲者が多く、無刺激な時間は少ないです。
ただ、親戚がたくさん出てくるので、正直僕は関係性を把握しきれませんでしたね。
その理解不足が没入感の不足に繋がったので、悔しかったです。
まあ、文章を読み込む能力が高い方なら、とても楽しめる作品なのは間違いないありません。
猫好き注意!
もしあなたが猫好きなら、ちょっと注意が必要です。
なぜなら、猫関連のグロテスクな描写があるからです…。
まあ、小説を読むような方ならこの程度でビックリはしないと思いますけど、一応、覚悟しておいてください(笑)
やっぱり、バレてるよね
物語の本筋からはズレるのですが、ちょっとドキッとしたシーンがあるのでご紹介します。
「何人かの飼い主さんからいわれました。先生はあなたに気があるんだろうって。ある飼い主さんは、先生のあなたを見る目はハート型だ、あれは獣医が助手を見る目じゃないとおっしゃっていました」
どこのどいつだ、と訊きたいところだが黙っていた。
もちろん、と蔭山元実はいった。「私自身が誰よりも気づいていましたけれど」
出典:危険なビーナスp371
はい、僕の感覚的な話になりますけど、好意を感じ取る力って女性の方が強い気がします。
今までの人生を振り返っても、自分の好意が絶対バレてたなと思う子が何人か浮かびますね(笑)。
こういう物語の本筋からズレたさりげない一言に注目してみるのも、小節の一つの楽しみ方かなと思います。
まとめ
今回は、『危険なビーナス』のあらすじ・感想について書いてみました。
僕は親戚が多すぎて没入できませんでしたが、そこさえクリアできる方なら楽しめる作品だと思いました。
では、以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。