こんにちは、TKです。
今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『禁断の魔術』です。
物語の大筋をザックリと説明すると、湯川の教え子がある企みを画策するのですが、湯川がその教え子のためにいろいろと思い悩むという内容が描かれています。
なお、本作品はガリレオシリーズの8作目です。1作目の『探偵ガリレオ』から順に読むと、より楽しめます。

教え子の名は、古芝伸吾といいます。
伸吾は非常に優秀な青年で、湯川も心の底から伸吾を信用しています。ただ、ある事件がキッカケで、伸吾は警察から容疑者としてマークされるようになるんですね。
湯川は伸吾を信用しているので、警察の考えに全く同意できないわけです。ただ、湯川も馬鹿ではありません。少しずつ、伸吾の思惑に気づいていきます。そしてこの、「次第に伸吾の思惑に気づいていく湯川」が一体どんな行動を取るのかという視点が、本作の見どころですね。
また、当作品はドラマで長編作として描かれています。

当作品は、FODに加入すれば見られるようですね。
僕はAmazonにてFODが見られるサービスに登録しているのですが、なぜか見られませんでした…。
直接、FODに登録する必要があるみたいです。
今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。
『禁断の魔術』の詳細
作品名 | 禁断の魔術 |
---|---|
著者 | 東野圭吾 |
発売日 | 2012年12月15日 |
ページ数 | 294(文庫) |
あらすじ
スーパー・テクノポリス計画によって、光原町は科学の街へと変貌を遂げようとしていた。
ただ、近隣住民からの反対が多く、スムーズに事は運ばない。
さらに、計画を追っていたジャーナリストの女が、謎の死を遂げてしまう。
その女の弟は、湯川の愛弟子・伸吾であった。
伸吾の企みに気づいた湯川は、何を想いどんな行動を取るのか。
科学者としての覚悟を見せる湯川の姿に目が離せない。
主な登場人物
湯川学(ゆかわまなぶ)
帝都大学理工学部物理学科第十三研究室の助教授。
豊富な知見を蓄えており、しばしば草薙の捜査を助ける。
子供が苦手。
草薙俊平(くさなぎしゅんぺい)
警視庁捜査一課。
難航する捜査の解明を、しばしば湯川に依頼している。
湯川とは大学の同期。
内海薫(うつみかおる)
若手の女性刑事で草薙の後輩。
草薙班に所属する。
気の強い性格であり、湯川の淡々とした受け応えに怯まない。
女性ならではの洞察力に優れており、度々それが真相に近づく助けとなる。
古芝伸吾(こしばしんご)
高校3年生。
帝都大の工学部機械工学科に合格した。
湯川と同じ高校出身であり、何かと面倒を見てもらっている。
古芝秋穂(こしばあきほ)
伸吾の姉。
両親を早くに亡くしており、古芝家の生計を支えている。
鵜飼和郎(うかいかずろう)
大賀の第一秘書。
池端(いけはた)
頬骨の突き出た顔をしている。
鵜飼が秘書を務める後援会長。
西村(にしむら)
スーパー・テクノポリス計画の実質的な責任者。
大手不動産会社の社長。
岡本(おかもと)
スーパー・テクノポリス計画の糸山地区担当
矢場(やば)
経営コンサルタント。
スーパー・テクノポリス計画反対派対策を請け負う。
大賀仁策(おおがじんさく)
元文部科学大臣。
スーパー・テクノポリス計画の発案者。
倉坂由里奈(くらさかゆりな)
女子高生。
父が運営する工場の手伝いをすることがある。
倉坂達夫(くらさかたつお)
由里奈の父。
クラサカ工機を運営している。
吉岡(よしおか)
東京のシティホテルにて勤務するホテルマン。
松下(まつした)
東京のシティホテルにて勤務するホテルマン。
岸谷(きしたに)
草薙の後輩の刑事。
長岡修(ながおかおさむ)
38歳の男性。
マンションの一室で遺体として発見された。
死因は絞殺。
渡辺清美(わたなべきよみ)
修の交際相手。
修の遺体の第一発見者。
勝田幹生(かつたみきお)
ボタニアンというレストランの店主。
スーパー・テクノポリス反対運動のリーダー的存在。
米村(よねむら)
書店を経営している。
修との面識あり。
感想
では、淡々と感想を述べていきます。
カッコいい湯川に感激します
一言でいうと、湯川がカッコいいです。
カッコよさで言えば、過去作の『真夏の方程式』の湯川もとてもカッコよかったですよね。

ただ、『禁断の魔術』では、また違った種類のカッコよさを見せてくれるんですよ。
かなり抽象的な感想になっていますが、これはネタバレを避けるためです。
ぜひあなたの目で、カッコよさの正体を確かめてほしいと思います。
シリーズもの好き必見のシーンあり
ガリレオシリーズ1作目『探偵ガリレオ』には、「爆ぜる」という話が収録されています。
実は『禁断の魔術』の中で、この「爆ぜる」に関する描写が出てくるんですよ。

だからなに?って感じかもしれませんが、こういう過去との繋がりを垣間見れた時、なんか嬉しい気持ちになりますよね。
共感して頂ける方がいたら幸いです。
科学による発展には、メリットとデメリットがある
今作のテーマとして、科学の扱い方が語られています。
僕たちは科学の発展によって、今の生活が実現できていますよね。
しかし、産業廃棄物による汚染や風評被害など、負の側面があるのも事実です。
そして、そういった負の側面を金銭によって解決しようとする人間がいたりと、視点を広げるといくらでも問題点が出てくるものです。
こういった闇のあるテーマが軸になっていますので、そういう意味でも読み応えがありました。
まとめ
今回は、『禁断の魔術』のあらすじ・感想について書いてみました。
多様な読み応えがある作品ですので、ぜひ読んでみてください。
では、以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。