あらすじ・感想

【あらすじ・感想】東野圭吾の『マスカレード・ホテル』は、多種多様な人間模様が見られる傑作でした【ほぼネタバレ無し】

こんにちは、TKです。

今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『マスカレード・ホテル』です。

当作品では、連続殺人の舞台に選ばれたホテルにて、急遽組まれた男女コンビが真相を解き明かしていくという物語が描かれております。

結論から言うと、傑作と言える作品です。

ホテルに現れる多種多様な客とのやり取りは毎回新鮮味があって面白いですし、ストーリーの本筋である連続殺人事件も非常に入り組んでおり読み応えがあります。

また、仲の悪い男女コンビが徐々に認め合っていく過程もほっこりして良いです。シリーズ化されていることからも、世間からのウケも上々と言えますね。また、当作品は映画化されています。

これは映画化あるあるですが、原作と違う部分が少しありましたね。

まあ、ストーリーの本筋は概ね一緒ですが。

個人的には、豪華な雰囲気が味わえる映画の方がオススメです。

今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。

『マスカレード・ホテル』の詳細

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作品名マスカレード・ホテル
著者東野圭吾
発売日2011年9月10日
ページ数515(文庫)

あらすじ

一流ホテル・コルテシア東京は、連続殺人の舞台に選ばれてしまった。

ホテルには多種多様な人が訪れる。

難癖をつける者、アバンチュールを楽しむ者。

そんな人物を潜り抜けながら潜入捜査をやってのけることを、刑事・新田は命じられる。

新田の指導役に就いたホテルマン・山岸との相性は最悪であったが、徐々に信頼を寄せていく。

果たして2人は真相を突き止めることができるのか?

愛憎が交差するミステリーが幕を開ける。

主な登場人物

登場人物はたくさんいますが、基本的には尚美と新田に注目しておけばOKです。

山岸尚美(やまぎしなおみ)

コルテシア東京のホテルマン。

「社会において女というのは男のアシスタント役だから、ということでしょうか」という発言をしていることから、男優位の社会に不満を持っていることが窺える。

藤木や他のホテルマンの気遣いに圧倒され、コルテシア東京で働きたいと考えるようになった。

新田浩介(にったこうすけ)

警視庁の警部補。

コルテシア東京のフロントマンに扮する役割を与えられた。

ただ、やる気はない様子。

横柄な性格であり、尚美からは初見で嫌な印象を抱かれます。

町田

コルテシア東京のベルボーイ。

川本

コルテシア東京の従業員

久我

コルテシア東京のマネージャー。

藤木

コルテシア東京の総支配人。

ホテルマン時代に、女子高生だった尚美と出会っている。

片岡

コルテシア東京の総務課長。

杉下

コルテシア東京のベルキャプテン。

田倉

コルテシア東京の宿泊部長。

稲垣

警視庁捜査一課の係長。

関根

警視庁の人間。

ベルボーイに扮することになった。

本宮

刑事。

頭蓋骨の形がわかるくらい痩せている。

能勢(のせ)

品川警察署の刑事。

特捜本部が設置された際に新田のコンビになった。

感想

では、淡々と感想を述べていきます。

メモしながら読んだ方がいいかも

マスカレード・ホテルには数多くの登場人物が出てきます。

ゆえに、なんとなく読んでいたら確実に混乱します。僕はある程度メモしながら読んだのですが、それでも完璧には理解しきれませんでしたね…。

実は今回の舞台はホテルだけではなくて、ホテルの外でも殺人が事件が起きるんですよ。

それがかなり複雑さを増す要因になるので、メモしながらじっくり読み進めることをおすすめします。

学びがあって面白い

当作品を読んでいると、ホテルに関する学びがいくつか得られて知識欲が満たされます。

例えば、次のような記述があります。

「そのファイルを見ていただければわかると思いますが、スキッパーの手口は大体似たようなものです。

予約を入れるのは前日か当日。

滞在を延長し、食事代その他をすべて部屋付けにしておき、外出のふりをして行方をくらますというのが典型的なパターンです。

大半は中年の男性で、平凡な会社員を装っています。

どのケースでも共通していえるのは、スキッパーは決して目立たないということです。印象に残ると、もうほかのホテルには行けなくなりますから」

引用:マスカレード・ホテルp50

スキッパーとは、宿泊費を払わずに逃げる人間のことです。

度々ホテルにはそういう輩が現れるようですが、特徴としては目立たないみたいですね。

まあ、犯罪をするわけですから目立たない方が好ましいですが、意外とこういう視点って抜けがちですよね。

逆に、横柄な客はちゃんと金は払うようですね。

こんな感じで、学べる点がいろいろあったのが面白かったですね。

大きな感動が人生を決定づけると思った

ダブル主人公の1人である尚美は、ある感動がキッカケでホテルマンになることを決意しています。

その感動は1日の中だけで生じたものですが、何十年と続く人生の道を決定づけたという事実が、なんだか愛おしく思えましたね。

この情報はストーリーの本筋とは大きく関係はしていませんが、こういう脇道に魅力を感じる読み方が僕は好きです。

まとめ

今回は、『マスカレード・ホテル』のあらすじ・感想について書いてみました。

読み切るのに一苦労する作品ですが、自信を持ってオススメできます。

読もうかどうか迷っているなら、ぜひ読んでみてください。

では、以上となります。

最後まで見て頂き、ありがとうございました。

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