こんにちは、TKです。
今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『聖女の救済』です。
当作品では、鉄壁のアリバイを持つ容疑者の真相に、湯川らが総力を尽くして迫っていくという物語が描かれております。
結論から言うと、犯人の執念には驚かされました。
被害者の義孝は服毒によって亡くなったのですが、自殺とも他殺ともとれる状況でした。
その辺りをはっきりさせるために調査を進めていくと、とんでもない真相に辿り着きます。
また、真相に至るまでの過程には科学的な知識もふんだんに盛り込まれており、見応えたっぷりです。
かなりの読後感を味わえますので、オススメの作品と言えるでしょう。
なお、本作品はガリレオシリーズの5作目です。1作目の『探偵ガリレオ』から順に読むと、より楽しめます。
今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。
『聖女の救済』の詳細
| 作品名 | 聖女の救済 |
|---|---|
| 著者 | 東野圭吾 |
| 発売日 | 2008年10月25日 |
| ページ数 | 424(文庫) |
あらすじ
男が服毒によって亡くなった。
いくら調査を進めても、犯人の手掛かりを掴むことができない。
完全犯罪かと思われる状況でも、湯川は自身の知見を駆使して真相を探っていく。
そして、ある仮説に辿り着いた時、「ありえない」と湯川が呟いた。
驚きのトリックが仕掛けられた東野ミステリーの傑作。
主な登場人物
湯川学（ゆかわまなぶ）
帝都大学理工学部物理学科第十三研究室の助教授。
豊富な知見を蓄えており、しばしば草薙の捜査を助ける。
子供が苦手。
草薙俊平（くさなぎしゅんぺい）
警視庁捜査一課。
難航する捜査の解明を、しばしば湯川に依頼している。
湯川とは大学の同期。
内海薫（うつみかおる）
若手の女性刑事で草薙の後輩。
草薙班に所属する。
気の強い性格であり、湯川の淡々とした受け応えに怯まない。
女性ならではの洞察力に優れており、度々それが真相に近づく助けとなる。
真柴絢音（ましばあやね）
子供がほしいのだが、体質的にできずに悩んでいる。
旧姓は三田。
パッチワークを作ったり、教室『アンズハウス』で先生をしたりして稼いでいる。
真柴義孝（ましばよしたか）
絢音の夫。
結婚して子供を設けるライフプランに固執している。
若山宏美（わかやまひろみ）
絢音の元で働いている女。
義孝とは不倫の関係にある。
セミロングの黒髪を携える美人。
猪飼達彦（いかいたつひこ）
42歳。
弁護士。
義孝の会社の顧問を務めている。
義孝とは大学のサークルで知り合った。
猪飼由希子（いかいゆきこ）
35歳。
竜彦の妻。
2ヶ月前に出産をした。
岸谷（きしたに）
草薙の後輩。
三田和宜（みたかずよし）
絢音の父。
膵臓の調子が悪い。
三田登紀子（みたときこ）
絢音の母。
感想
では、淡々と感想を述べていきます。
トリックの内容が凄い
まずお伝えしたいのが、トリックの凄さです。
もちろんネタバレになるので詳細は伏せますが、とにかく驚きます。
そのトリックを思いつくことが凄いというよりも、それをやりきることが凄いという感じです。
いやあ、素晴らしい読後感を味わえました…。
草薙の恋心が描かれているのが良い
草薙は今までのシリーズにおいて、女っけのない刑事として描かれていました。
しかし今回は、その草薙が恋をします。
しかもその恋心が、事件の調査に多大な影響を与えるわけです。
恋心ととてつもないトリックを融合させ、見事なストーリーに昇華させてしまう東野圭吾さんにはホント感服いたしました。
人物が入り乱れるのでメモがいるかも
今回の作品は長編ですから、それだけ登場人物も多いです。
それが物語の面白さを際立たせてはいるのですが、なんとなく読んでいると混乱するかもしれません。
人物の特徴を押さえながら読むことをオススメします。
まとめ
今回は、『聖女の救済』のあらすじ・感想について書いてみました。
驚きを味わいたい方はぜひお読みになってください。
では、以上となります。
最後まで見て頂き、ありがとうございました。
