あらすじ・感想

【あらすじ・感想】東野圭吾の『予知夢』は、オカルトを科学的に解き明かしてくれる作品でした【ほぼネタバレ無し】

こんにちは、TKです。

今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『予知夢』です。

当作品では、予知や霊といったオカルトっぽい現象を、湯川が科学的に解き明かしていくという物語が描かれております。

結論から言うと、コンセプトがハッキリしていて面白かったですね。

簡単に言えば、本作のコンセプトはオカルトです。

5つの短編集が収録されているのですが、全ての話が、予知やポルターガイストのように非科学的な現象を、湯川が科学的に解明していくという流れになっています。

また、いずれも人の想いがしっかりと交わっておりますので、単なるトリックに終始していないのも魅力的です。

なお、『予知夢』はガリレオシリーズの2作目でして、1作目は『探偵ガリレオ』です。

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今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。

『予知夢』の詳細

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作品名予知夢
著者東野圭吾
発売日2000年6月20日
ページ数263(文庫)

あらすじ

男は、小学生の頃から将来のパートナーを夢想していた。

その名は、モリサキレミ。

男が20代後半に差し掛かった頃、モリサキレミからの招待状を受け取る。

なぜモリサキレミという人物を夢想していたのか?

なぜモリサキレミなる人物から招待状が届いたのか?

オカルトとしか思えない数々の難事件に、天才科学者湯川が挑む

主な登場人物

湯川学(ゆかわまなぶ)

帝都大学理工学部物理学科第十三研究室の助教授。

豊富な知見を蓄えており、しばしば草薙の捜査を助ける。

子供が苦手。

草薙俊平(くさなぎしゅんぺい)

警視庁捜査一課。

難航する捜査の解明を、しばしば湯川に依頼している。

湯川とは大学の同期。

感想

では、短編集ごとに淡々と感想を述べていきます。

第一章 夢想る

未来の交際相手を夢想していた男が、ある女性を襲おうとした事件が描かれています。

どういうことかと言いますと、犯人である男は、将来の交際相手は「モリサキレミ」だと小学生の頃から周りに言いふらしてました。

そして、その十数年後に、本当にモリサキレミという女性を発見するという不思議な話です。

これは科学的な話があまり無いですし、トリックもなんかしっくりこなくて、個人的にはそこまでハマらなかったですね。

第二章 霊視る

ある夜に、庭に自分の女がいるのを男は目撃したが、目撃した女はすでに別の場所で無くなっていたという奇妙な事件です。

これはですね、結構複雑で読み応えがあります。

よくこんな話が思いつくものだなと、感心させられますね。

また、科学的な要素も盛り込まれており、完成度の高い作品という印象です。

第三章 騒霊ぐ

毎晩夜8時になると、家が振動するという奇妙な話が描かれております。

これだけ聞いたら、完全にポルターガイストみたいな感じですよね。

ただ湯川は最終的に、しっかりとした根拠に基づいてこの現実を説明してみせます。

ただ、霊の意志もあるんじゃないかと思わせる描写もあって、それが素敵に感じました。

第四章 絞殺る

火の玉と絞殺された事件が何かしらの関係がありそうだ、といった事件が描かれております。

火の玉と言えば、墓地なんかでよく見られる心霊現象として有名です。

ただ今回は、火の玉が見られたのは家の中です。

そして、その家の主が、後日何者かに絞め殺されるという事件が起きます。

見終わって思ったのは、よくこんな話を思いつくものだという感想です(毎回おんなじようなことを思っていますが…)。

また、人の内面を繊細に描いた話でもありますので、個人的には好きです。

第五章 予知る

ある女の子が首吊り自殺を予知するという話です。

女の子は首吊りをする女を見たというのですが、その時実際には誰も首吊りなんてしていなかったんです。

ただ、後日、本当に首吊り自殺が起きたんですよ。

なぜ女の子は首吊りを予知できたのか。

その疑問を、湯川は見事に科学的な視点から解き明かしていきます。

ちゃんと納得はできるトリックでしたが、「こんなやり方せんだろ(笑)」とちょっと思ってしまいました。

まあ、創作物なので、そういうこと言うこは御法度かもそれませんが。

また、予知は非科学的としながらも、予知の存在を匂わせるような描写もあるのが素敵でした。

まとめ

今回は、『予知夢』のあらすじ・感想について書いてみました。

ドラマ化もされており、そちらで観るのも面白いですよ。

では、以上となります。

最後まで見て頂き、ありがとうございました。

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