あらすじ・感想

【あらすじ・感想】東野圭吾の『ブルータスの心臓』は、展開が非常に面白い作品でした【ほぼネタバレ無し】

こんにちは、TKです。

今回ご紹介するのは、東野圭吾さんの『ブルータスの心臓』です。

当作品では、康子という女を殺したいと思っている3人の男が巧妙な殺人計画を立てるが、まさかの展開に困惑していくという物語が描かれております。

簡単な感想から言うと、展開が非常に面白い作品でした。

当作品は、男が3人集まって康子という女を殺す計画が主軸になっています。

当然、3人共に殺人計画を立てたことは周囲にバレたくないので、巧妙な計画を立てて実行に移していくわけです。

ただ、その計画の実行中に信じられない展開に陥るんですよ。

僕はその展開を見た時、「え!?どういう事?」とかなり困惑しましたね。

その後の展開も手に汗握るものが多く、非常に完成度の高い作品だと感じました。

また、当作品は映画化されています。

藤原竜也さんが演じているということで、なかなか見ごたえがありそうですね。

そのうち、視聴してみたいです。

今回の記事では、あらすじ・登場人物・感想を述べていきますが、ネタバレになるような情報はほぼほぼ無いので、安心して読み進めてください。

『ブルータスの心臓』の詳細

作品名ブルータスの心臓
著者東野圭吾
発売日1993年8月20日
ページ数362

あらすじ

康子を殺すしかない。

弱みを握られた3人の男は、巧妙な殺人計画を立てる。

3人のアリバイを完璧なものにするため、大阪→名古屋→東京とリレー方式で死体を運ぶことで面々は同意する。

ただ、計画の実行中にあり得ない事態が発生してしまう。

傲慢、世間体、金への執着。

歪んだ感情が巧みに交差するミステリー。

主な登場人物

末永 拓也(すえなが たくや)

主人公。

中堅の産業機器メーカー「MM重工」で勤務しています。

研究開発二課。

人工知能ロボットの開発をしています。

父親が最低な人間だったので、脳溢血で亡くなった際、シャンパンを開けて祝っています。

恵まれない幼少期を送ったので、地位や名誉に対する執着が強い印象です。

雨宮 康子(あまみや やすこ)

拓也の恋人。とはいえ、仁科敏樹の情報を入手するために近づいただけで、本気で好かれているわけじゃありません。

「MM重工」の役員室にて勤務しています。

誰の子か分からないが、妊娠しています。

万が一拓也の子だった場合、養育費を要求するつもりです。

仁科 敏樹(にしな としき)

MM重工の創設者である仁科慶一郎の息子。

慶一郎が亡くなったことで、多大な遺産を手に入れました。

現在は専務取締役を務めています。

跡継ぎや世間体を非常に気にする人間で、息子や娘の結婚にめちゃくちゃ口を出しています。

仁科 直樹(にしな なおき)

敏樹の息子。

MM重工の開発企画室長。

ただ、室長とは名ばかりで、実際は萩原という副室長が指示を出しています。

敏樹の威光で室長になっただけです。

今回の殺人計画の立案者です。

仁科 星子(にしな せいこ)

敏樹の娘。

建前を一切使わず、思ったことは全て口にする気が強い性格です。

橋本 敦司(はしもと あつし)

拓也の一年後輩。

研究開発一課。

極限ロボットの開発等で注目されています。

丸い身体に子供っぽい顔を取り付けたような、迫力に乏しい男です。

今回の殺人計画の一端を担っています。

感想

では、淡々と感想を述べていきます。

まさかの展開が面白い!

当作品では、拓也・直樹・橋本の3人で康子を殺すという計画がストーリーの主軸になっています。

で、計画を実行に移すんですけど、序盤の方でかなり意外なことが起きるんですよ。

計画が根底から覆るようなことが起きますので、その瞬間からグッとストーリーに惹き込まれていきました。

よくこんな展開のストーリーを書けるなぁと、ホント感心してしまいましたね。

波瀾万丈の展開が巻き起こる系の話が好きな方なら、絶対にハマると思います。

酷すぎるセリフに惹き込まれる

僕はこういうフィクションを読むとき、めっちゃ酷い発言をする人間になんか惹かれるんですよね。

そこに人間の本性を感じるというか、非日常を感じるというか、とにかくなんかドキドキワクワクします。

実際に僕が心惹かれた発言があるので、本書から抜粋してご紹介します。

「あたしの夢は、遊んで暮らすことよ。おなかの子供は、そのためのお金を出してくれる打ち出の小槌。そういうチャンスを、ずっと待ってたのよ」

出典:ブルータスの心臓p220

はい、なかなか酷い発言ですよね(笑)。

これは康子が拓也に放った発言なのですが、康子は単に自分が楽をしたいという理由だけで、子供を産もうとしているのですね。

こういう発言、日常じゃなかなかお目にかかれないので、小説内で見つけるとなんだかワクワクします。

これは勉強になる!と思った描写あり

本書には科学的な話が多く盛り込まれているので、読んでいると結構勉強になります。

読んでいて「そうなんだ!」と思ったことがありまして、それは「青色のインクは酸性の性質がある」ということです。

なぜそうなるかと言うと、青色を出すための成分に酸が含まれるからです。

ただ、よく調べてみると、全ての青インクが酸性というわけじゃないみたいです。

全ての青インクが酸性と思い込むのは早計ですが、傾向としてそうであると覚えておくのはいいかもしれませんね。

まとめ

今回は、『ブルータスの心臓』のあらすじ・感想について書いてみました。

序盤の展開でグッと心が惹き込まれる傑作でしたので、オススメできる作品です。

初版が1993年とかなり古いですが、今読んでも楽しめますよ。

では、以上となります。

最後まで見て頂き、ありがとうございました。

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